自宅も管理物件も、IoTでスマートホーム化してみよう

IT技術の進歩により、便利で高機能なサービスや製品が広く利用できるようになった。生活に関わる「スマートホーム」も進化を遂げ、近年では比較的手に取りやすいコストで購入し、自分たちで設置してすぐに使えるサービスも増えている。

2019.10.31 THU

自宅も管理物件も、IoTでスマートホーム化してみよう

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そもそもスマートホームとは?

スマートホームとは、IoTやAIといった情報技術を駆使し、より安全かつ便利で快適な暮らしを実現した住宅のことを指す。また、住居そのものより、そこに装備されたシステムを意味することも多い。スマホや専用のデバイスと家電を連携させてネットワーク経由で制御する仕組みにより、生活のなかで感じているちょっとした不便さを解消できる。現代の暮らしに寄り添ったテクノロジーだ。

数年前までは家電メーカーとハウスメーカーが共同して提供するものというイメージが強く、「スマートホーム」とう言葉自体、住宅展示場などで目にすることがほとんどだった。しかし、近年では建設時から導入が必要となるような大掛かりなものだけではなく、既存の住宅設備に簡単に増設出来るような製品も増え、一気にスマートホームの言葉とともに普及してきた。自宅だけでなく、管理物件の資産価値向上のために導入しているケースも増えてきたようだ。

一般にスマートホームを導入することで得られるメリットは、セキュリティ系とオートメーション系の2種類に大別できる。この分類を頭に入れておくことで、自宅はもちろん、オフィスや不動産に導入する上で実際にできることをイメージしやすくなる。

セキュリティ系:情報技術を使って住宅の警備強化を行う
<セキュリティ(警備)系の製品の例>
・スマート窓センサー
不在時にドアや窓が勝手に開けられると、スマートフォンやタブレットに連絡が行き警戒を促す。センサーをドアや窓に張り付けるだけで使用できる商品もあり、手軽に導入できる。
・ネットワークカメラ
屋内用のカメラが中心。家族やペットの様子を見守り、リアルタイムに映像を中継しながら録画もできる。電話のように音声のやり取りができるスピーカー機能を持つものもある。

オートメーション系:何らかの住宅設備の動作を自動化する
<ホームオートメーション(自動化)系の製品の例>
・スマートスピーカー
クラウド型AI(人工知能)を搭載したスピーカーに話しかけることで、声だけで家電の操作や、インターネット機能を使う事ができる。
・スマートロック  
スマホのアプリや暗証番号の入力などで鍵の開け閉めができる。家から数メートル離れると、ドアの鍵が自動で施錠され、反対に家に近づくと帰宅した事を察知して、自動で鍵を解錠する。窓センサーと同様に今ある鍵を取り替えることなく、シールで既存の鍵の上から取り付けられるタイプも流通している。荷物が多くて両手が塞がっているときなど、鍵やスマホを取り出さずに済む便利な機能だ。

スマホで家電を操作、スマートリモコン

賃貸マンションでも大掛かりな工事不要で導入できるスマートホーム製品は多数ある。その中から、まずはスマートリモコンについて紹介する。スマートリモコンとは、赤外線リモコンを使っている家電製品を、インターネット越しに操作出来るようにするもの。次のような場面でスマートリモコンが活用できる。

・夏の暑い部屋に帰りたくない…冬の寒い部屋に帰りたくない…
【そんなときにはスマホからエアコンを操作して、帰ってきたときには快適な温度に設定】
スマホに入れた専用アプリでいつでも空調の操作が可能。温度センサーや湿度センサーの付いたスマートリモコンなら、エアコンと連動して設定した室温に自動で調整してくれる。ある一定の温度になったら自動的にエアコンを作動させるといった動作も可能だ。

・あれ、家を出た時に電気を消したっけ…
【そんな不安はどこからでも照明の自動点灯、消灯ができる機能で解消】
Wi-Fi内蔵型のLED電球を使う事で、屋内だけでなく外出先からでも照明の操作ができる。防犯対策や消し忘れ防止にも役立ち、電気代の節約もできる。時間帯に合わせて電球の色を変えることもできるため、「16時までは白い光、それ以降はオレンジ色の光でリラックスできるようにする」といったライフスタイルに合わせた使い方もできる。 

・リモコンがなくてTVがすぐに点けられない…
【TVやオーディオ機器のリモコンはもう不要。アプリやスマートスピーカーと連携してテレビの操作は全て声で実行】
家電側にスマートホーム機能がなくても、スマートリモコンを介することで「スマート家電」化することができる。Wi‐Fiに接続したスマートリモコン専用のアプリにIoT化したい家電のリモコンを登録するだけ。リモコンに有る全てのボタンをアプリに登録できてしまうのだ。後述するスマートスピーカーを使えば、アプリを開かずとも声だけで操作ができてしまうようになる。


自宅に帰ってきた時にすでに部屋が快適な温度になっていて電気もついており、スピーカーからは音楽が流れているというのは想像以上に快適なはずだ。スマートリモコンの相場は機能によって大体5,000~20,000円ほどだが、家にネットワーク環境さえあればこれだけのコストですぐに導入可能。大抵のスマートリモコンには学習リモコンの機能が備わっており、基本的にどんな家電でも操作することが可能だ。

さらに、音声アシスタントを導入すると、スマートリモコンはより便利に使うことができるようになる。

ここまで来たのか音声アシスタント

音声アシスタントの代表格はアマゾンの「Amazon Echo・Alexa(アレクサ)」だろう。ほかにもAndroid端末に搭載されているグーグルの「グーグルアシスタント」、iPhoneなどに搭載されるアップルの「Siri(シリ)」など、多くの音声アシスタントが登場している。

これらはAIスピーカーとも呼ばれ、人が話す自然な言語を認識できるのが特徴で、スピーカーに話しかけて様々な機器の操作や、インターネットサービスを利用することができる。音声アシスタントはスマートフォンやパソコン上でアプリを起動して呼び出すこともできるが、最も便利な使い方はスマートスピーカーだろう。

例えば、アマゾンの「Echo(エコー)」というスマートスピーカーを家に置いておけば、話しかけるだけでいろいろな機能が実行できる。「アレクサ、明日の天気はどうなる?」と声をかければ天気予報を、「アレクサ、今日のニュースを教えて?」と聞けば最新のニュースを読み上げてくれる。音声で商品の注文ができる点も、スマートスピーカーの優れた機能のひとつだろう。「Echo」では、ECサイトのAmazonで販売されている商品を注文できる以外にも、その他のアプリとの連携機能によりタクシーを手配するといった指示も可能だ。

もちろんスピーカーであるので音楽をかける事も、音量の調整も声でできる。AIを搭載しているため、会話のやり取りを楽しむこともできる音声アシスタント(AIスピーカー)は話しかけるだけでいろいろな機能を使える手軽さが受けて、一気に利用者が増えている。

スマートリモコンや音声アシスタント以外にも

例えば、スマートロックの製品を使えば、玄関をホテルのようなオートロックに変えることもできる。通常、住居の鍵を変えようと思えば、特殊な工事が必要と思われるかもしれない。

しかしスマートホームを実現するためには、インターネットに接続可能な家電や機器があればよいため、大掛かりな工事などが必要ない。一般家庭で使用されているサムターン式のドアであればほとんどに設置が可能だ。このように導入までが簡単で手軽なことはスマートホーム化が進んでいくうえで大きなポイントになるだろう。

IoT化することのリスクを知ろう

ここまでスマートホーム化する事でどのように快適な生活が送れるかを紹介してきた。しかし、身の回りのあらゆるものがネットワークにつながるということは、それだけウイルス感染やサイバー攻撃を受けるなどのリスクを抱えることにもなっていく。

日本では2018年に複数の自治体で河川の監視に使われているカメラがハッキングされ、「I'm hacked.bye2」というメッセージが残されるという事件があった。これを私たちのスマートホーム化された日常に置き換えると、防犯のために、家族の安全のためにと設置したネットワークカメラがハッキングされ、家の中の様子が流出してしまう恐れも想定できてしまう。PCについているWebカメラなども含め、カメラのハッキングは若いハッカーの間で人気があるという。実際に2014年以前から、日本を含めた世界中の約7万台以上の防犯カメラ映像が見れるサイトも存在していた。

また、スマートスピーカーが屋外の音声に反応して、他人の指示で鍵を開錠してしまう危険性もある。複数の機器が連携していることで利便性が高まる反面、1つの機器の不具合や誤作動が全体に影響し、つながっていることで被害が拡大する可能性がある。
さらに自宅の鍵をスマートロック化していて、もし玄関の前でスマホの電源が切れてしまったら、どこかでスマホを充電しなくては家に入れなくなる。それだけならまだしも、携帯を紛失した場合や壊してしまった時には、管理会社への連絡先も全てスマホの中で家にも帰れず途方に暮れてしまうかもしれない。

これらのリスクへの対策として、まずは下記の点が重要になる。

・ソフトウェアアップデートでサービスやデバイスが常に最新の状態を保つ事
・ネットワークにつながるデバイスを保護するセキュリティサービスを利用する事

対策レベルの低い機器から危険を招く事態にもなりうるため、個々の機器のセキュリティや性能を強化する必要がある。またハッキングを受けたWebカメラの多くはパスワードを既定のままにしていたり、「0101」などの弱いパスワード使っていたところを狙われた。パスワードは複雑なものを設定しよう。

さらに、元FBI局長のジェームズ・コミー氏は自分のPCのWebカメラをテープでふさいでのぞき見されることを物理的に防いでいるという。自分自身の安全やセキュリティには自分で責任を持たなくてはならないのだ。

スマホが使えなくなった場合に備え、頼れる知人や管理会社の連絡先だけでも覚えておく事も大切だろう。また、最近ではコンビニや本屋などに「ChargeSPOT Stand」というモバイルバッテリーをレンタルできるサービスがある。返却は、国内・海外問わず同じ「ChargeSPOT Stand」が設置されている場所であればどこでも可能で、借りた場所で返却する必要もない。(レンタルには専用アプリの起動が必要になってしまうため、充電が完全になくなる前の利用におすすめだ)

無理にIoT化する必要のないもの多くあるので、自分の生活環境に合ったデバイスの導入を考えよう。IoTの持つリスクを知り、問題が発生する前に対策を講じておくことで、安心して、より有意義なスマートホーム化生活を送ることができるだろう。

これからの私たちの生活とスマートホーム

前述のデメリットやリスクもある可能性を知って、マイナスイメージが強くなってしまった人もいるかもしれない。しかし、IoT技術は日々研究が進んでいて、セキュリティや性能は着々と向上している。IoTを取り入れた暮らしは快適で便利なものになり、防犯対策や家庭内の見守りといった安心安全面でも私たちの生活に大きな変化をもたらすには違いないのだ。

急激な進化を続けているスマート機能製品。これからさらに、さまざまな分野に本格的に導入され、IoT機器はどんどん身近なものになっていくる。IoTの活用はビジネスの世界だけでなく、生活に欠かせないパートナーとなる日は近づいている。

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